MBTI診断、くだらないってホント?実は奥深い活用法と誤解を解く

「MBTI くだらない」と感じているあなたへ。
この記事では、MBTIが軽視される理由を分析し、その誤解を解き明かします。
自己理解や人間関係構築といった、MBTIの正しい活用法を理解することで、あなたの人生を豊かにするヒントが見つかるはずです。
エニアグラムなど類似ツールとの比較やよくある誤解への反論も紹介し、MBTIへの理解を深めます。

MBTI診断が「くだらない」と思われてしまう理由

MBTI診断が「くだらない」と感じる人がいるのはなぜでしょうか?
いくつか理由が考えられます。
主な理由としては、
- 類型論の単純化による誤解
- 自己診断の限界と信頼性の問題
- ネット上の情報拡散によるステレオタイプ化
などが挙げられます。
これらの要因が複雑に絡み合い、MBTI診断への否定的な見方を形成していると言えるでしょう。
類型論の単純化による誤解
MBTIはユングの類型論を基にしていますが、16タイプという類型に当てはめることで、人間の複雑な性格を過度に単純化しているという批判があります。
本来、人間の性格はグラデーションのように連続的なものであり、明確な境界線で区切れるものではありません。
16タイプという枠組みに当てはめることで、個人の多様性や複雑さが無視され、「自分は○○タイプだからこうだ」といった固定観念に陥りやすいという指摘があります。
また、タイプ分けによって「優劣」をつけてしまう誤解も生じやすく、特定のタイプが「良い」「悪い」と判断されることにも繋がります。
本来、MBTIは個人の強みや弱みを理解するためのツールであり、優劣をつけるためのものではありません。

自己診断の限界と信頼性の問題
MBTI診断には、公式に認められた有料の診断テストと、無料の簡易的な診断テストが存在します。
無料のテストは手軽に受けることができますが、
- 設問数が少ない
- 翻訳の精度が低い
などの問題点があり、正確な診断結果を得られない可能性があります。
結果の信憑性が低い自己診断に基づいて自分の性格を判断してしまうと、誤った自己理解に繋がることも。
また、自分のなりたいタイプや理想像に影響されて、正直に回答しない場合もあるでしょう。
その結果、本来の自分の性格とは異なるタイプに分類されてしまう可能性があり、MBTI診断の信頼性を損なう要因となっています。

ネット上の情報拡散によるステレオタイプ化
インターネットやSNS上では、MBTIに関する情報が大量に拡散されています。
しかし、中には信憑性の低い情報や、特定のタイプに対する偏見が含まれている場合も見られます。
「INTJは天才肌」「ESFPはパリピ」といったステレオタイプなイメージが拡散されることで、MBTI診断に対する誤解が深まり、「くだらない」と感じる人が増える原因となっています。
要因まとめ
要因 | 詳細 |
---|---|
類型論の単純化 | 16タイプへの分類は人間の複雑な性格を過度に単純化している。 |
自己診断の限界 | 無料診断テストの信憑性や、自己申告によるバイアスが問題。 |
ネット上の情報拡散 | ステレオタイプなイメージの拡散や、誤情報の流布。 |
商業利用の増加 | MBTIを安易に利用したコンテンツの増加により、本来の目的から逸脱した情報が溢れている。 |
パーソナリティの変化 | 人間の性格は固定されたものではなく、時間とともに変化する可能性があるため、一度の診断結果に固執するのは危険。 |
しかし、正しい知識と適切な活用法を理解すれば、自己理解や人間関係の改善に役立つツールとなり得ます。


MBTI診断の正しい理解と活用法

MBTI診断を正しく理解し、適切に活用することで、自己理解や人間関係の構築、コミュニケーションの改善などに役立てることができます。
誤った理解や使い方をすると、その効果を十分に得られないばかりか、誤解や偏見を生む可能性も。

ここでは、
- MBTI診断の基礎知識
- わかること・わからないこと
- 「くだらない」と思わないための活用法
まで、詳しく解説します。
MBTI診断の基礎知識
MBTI診断とは、人の性格を16のタイプに分類する性格診断ツールです。
カール・グスタフ・ユングの類型論を基に、キャサリン・クック・ブリッグスとイザベル・ブリッグス・マイヤーズの母娘によって開発されました。
MBTIはMyers-Briggs Type Indicatorの略称です。
ユングの類型論に基づいた性格診断ツール
ユングの類型論では、人の性格を次の4つの要素で捉えます。
4つの要素
要素 | 説明 |
---|---|
外向(E) / 内向(I) | エネルギーの方向性。 – 外界との関わりを重視するか、自分の内面世界を重視するか。 |
感覚(S) / 直観(N) | 情報収集の方法。 – 五感を重視する現実主義か、ひらめきや可能性を重視する理想主義か。 |
思考(T) / 感情(F) | 意思決定の方法。 – 論理や客観性を重視するか、感情や共感性を重視するか。 |
判断(J) / 知覚(P) | 外界への接し方。 – 計画性や秩序を重視するか、柔軟性や臨機応変さを重視するか。 |
これらの4つの要素の組み合わせにより、16の性格タイプが導き出されます。
例えば、ESTJ、INFPなどです。

16タイプに分類されるが、絶対的な指標ではない
MBTI診断は、あくまでも個人の思考や行動の傾向を示すものであり、性格を絶対的に決めつけるものではありません。
また、同じタイプであっても、個々の経験や環境によって性格は大きく異なる場合があります。
診断結果は参考程度にとどめ、自己理解を深めるためのツールとして活用するようにしてください。

MBTI診断でわかること、わからないこと
MBTI診断は、自己理解や他者理解を深める上で役立つツールですが、万能ではありません。
MBTI診断で何がわかり、何がわからないのかを正しく理解していきましょう。
自分の思考や行動の傾向を理解するヒント
MBTI診断は、自分の思考や行動の傾向を客観的に把握するのに役立ちます。
例えば、自分が外向型か内向型かを知ることで、
- どのような環境で力を発揮しやすいか
- どのような場面でストレスを感じやすいか
などを理解することができます。
他者とのコミュニケーションを円滑にする一助
MBTI診断は、他者の思考や行動の傾向を理解する上でも役立ちます。
異なるタイプの人とのコミュニケーションにおいて、
- どのような点に注意すれば円滑な関係を築けるのか
といったヒントを得ることができます。
適職やキャリアを考える上での参考情報
MBTI診断の結果は、適職やキャリアを考える上での参考情報として活用できます。
ただし、MBTI診断だけで適職を決めつけることは避け、他の情報も総合的に判断することが大事です。
自分の興味や価値観、能力なども考慮しながら、将来のキャリアプランを検討しましょう。
MBTIを「くだらない」と思わないための活用法
MBTI診断を「くだらない」と思わず、有効に活用するためには、以下のポイントを意識することが重要です。
自己理解を深めるツールとして使う
MBTI診断は、
- 自分自身の強みや弱み
- 価値観
- などを理解する上で役立つツールです。
診断結果を参考に、自己分析を行い、自己成長につなげましょう。
チームビルディングや人間関係構築に役立てる
チームメンバーのMBTIタイプを知ることで、それぞれの個性や強みを理解し、チームワークを高めることができます。
また、異なるタイプの人とのコミュニケーションにおいて、それぞれの特性を理解することで、よりスムーズな人間関係を築くことができます。
コミュニケーションの改善に繋げる
MBTI診断は、コミュニケーションスタイルの違いを理解する上で役立ちます。
自分のタイプと相手のタイプを理解することで、誤解を減らし、より効果的なコミュニケーションをとることができるようになります。
例えば、思考タイプの人は論理的に話し、感情タイプの人は共感的に話す傾向があります。
これらの違いを理解することで、相手に合わせてコミュニケーションスタイルを調整することができます。

MBTI診断と似ているようで違う性格診断ツール

MBTI診断と同様に、自己理解や他者理解を深めるためのツールとして様々な性格診断ツールが存在します。

それぞれ着眼点や測定方法が異なるため、MBTIと併用することで多角的な視点を得られる可能性があります。
ここでは、MBTIと似ているようで異なる代表的な性格診断ツールをいくつか紹介します。
エニアグラム
エニアグラムは、人間の性格を9つのタイプに分類する性格診断ツールです。
9つのタイプにはそれぞれ基本的な恐怖や欲求があり、それらが行動パターンに影響を与えていると考えられています。
エニアグラムを知ることで、自分自身や他者の行動の根底にある心理的なメカニズムを理解し、より深いレベルでの自己成長や人間関係の構築に役立てることができます。

エニアグラムの9つのタイプ
タイプ | 名称 | 主な特徴 |
---|---|---|
タイプ1 | 改革者 | ・完璧主義 ・責任感 ・正義感 |
タイプ2 | 援助者 | ・献身的 ・共感的 ・所有欲 |
タイプ3 | 達成者 | ・適応力 ・野心的 ・虚栄心 |
タイプ4 | 個性派 | ・ロマンチスト ・内省的 ・憂鬱 |
タイプ5 | 研究者 | ・知的好奇心 ・独立独歩 ・孤立 |
タイプ6 | 忠実家 | ・責任感 ・慎重 ・不安 |
タイプ7 | 楽天家 | ・好奇心旺盛 ・多才 ・飽きっぽい |
タイプ8 | 挑戦者 | ・支配的 ・自己主張 ・保護的 |
タイプ9 | 平和主義者 | ・受容的 ・調和 ・頑固 |
ストレングスファインダー
ストレングスファインダーは、アメリカのギャラップ社が開発した才能診断ツールです。
無意識に繰り返し現れる
- 思考
- 感情
- 行動
のパターンを指し、ストレングスファインダーは34の資質の中から、個人が最も強く持っている上位5つの資質(強み)を特定します。
自分の強みを理解することで、仕事やプライベートにおいて、より効果的に能力を発揮し、成功へと繋げることが期待できます。
チームメンバーそれぞれの強みを把握することで、チーム全体の生産性向上にも役立ちます。

ストレングスファインダーでわかること
- 自分の強みトップ5
- 各強みの詳細な説明
- 強みを活かすための具体的な行動
- 強みを組み合わせた効果的な活用方法
MBTIだけでなく、他のツールも活用することで、より多角的に自分自身を理解し、成長へと繋げることができます。
どの診断ツールも万能ではなく、あくまでも自己理解のための「ツール」であることを忘れずに、バランスよく活用しましょう。


よくある誤解と反論。「MBTI くだらない」への具体的な回答

MBTI診断に対して、「くだらない」「意味がない」といった否定的な意見を持つ方もいるでしょう。
ここでは、よくある誤解とその反論を具体的に示し、MBTI診断への理解を深めていただくことを目指します。
「MBTIは科学的根拠がない」
MBTIはユングの類型論を基にしていますが、その類型論自体が科学的な証明が難しい心理学の領域にあります。
また、MBTIの診断は自己申告に基づいており、その日の気分やバイアスによって結果が変わる可能性も指摘されています。
そのため、厳密な科学的根拠を求める声があるのは事実です。
統計的なデータに基づいて類型ごとの傾向を分析しており、多くの企業や教育機関で活用されている実績があります。
科学的根拠の有無ではなく、自己理解やコミュニケーション促進のツールとして活用することに重点を置くべきでしょう。

「MBTIで性格は決めつけられない」
16タイプに分類されることで、「自分はこういう人間だ」と決めつけられてしまう、窮屈に感じるという意見があります。
確かに、MBTIはあくまで個人の特性の「傾向」を示すものであり、全てを網羅しているわけではありません。
同じタイプでも、育った環境や経験によって大きく異なる場合があります。
診断結果を参考に、自分の
- 強みや弱み
- 思考パターン
などを分析することで、自己成長に繋げることが可能です。
他者との違いを理解することで、多様性を尊重し、より良い人間関係を築くことにも役立ちますよ。

「MBTIは占いと同じだ」
MBTIは、明確な理論に基づいて設計された性格診断ツールであり、占いや血液型診断のように、根拠のない断定をするものではありません。
統計データに基づいて類型ごとの傾向を示すものであり、個人の特性を理解するための指標として活用されます。
また、MBTIは自己診断であり、自分の内面を深く見つめ直す機会を提供します。
これは、受動的に結果を受け取るだけの占いとは大きく異なる点です。

相違点一覧
項目 | MBTI | 占い |
---|---|---|
目的 | ・自己理解 ・コミュニケーション改善 ・自己成長 | ・未来予測 ・吉凶判断 |
根拠 | ・ユングの類型論 ・統計データ | ・経験則 ・迷信 |
結果の捉え方 | ・自己分析の出発点 ・傾向の把握 | ・絶対的な判断 ・未来の決定事項 |
上記のように、MBTIと占いは全く異なるものです。
MBTIを「くだらない」と一蹴するのではなく、自己理解を深めるための有効なツールとして活用してみてはいかがでしょうか。


まとめ
MBTI診断は、その単純化や誤用により「くだらない」と感じる人もいるかもしれません。
しかし、正しく理解し活用すれば、自己理解やコミュニケーション改善のヒントとなる有用なツールです。
16タイプに分類されますが、絶対的な指標ではなく、あくまで個人の傾向を知るための参考情報です。
科学的根拠や信憑性に疑問を持つ声もありますが、自己分析や人間関係構築の一助として、MBTI診断を有効活用してみましょう。