その他

MBTIとエニアグラムの相関関係 自分の性格を深く理解するための2つのツール

MBTIとエニアグラムは、ともに人間の性格を分類するための有名なツールです。

MBTIは、人間の認知機能の違いによって16タイプに分けます。エニアグラムは、人間の心の動機や欲望の違いによって9タイプに分けます。これらの2つのツールは、それぞれ異なる視点から人間の性格を分析し、自分自身や他者の理解に役立ちます。しかし、MBTIとエニアグラムは、完全に独立したものではありません。実は、一定の相関関係があることが研究によって示されています。

この記事では、MBTIとエニアグラムのそれぞれの概要と、その相関関係について解説します。

忙しい方向けに、本記事の内容を私がまとめると以下の通りです。

  • MBTIとエニアグラムは、人間の性格を分類するための有名なツールである。
  • MBTIは、人間の認知機能の違いによって16タイプに分類され、エニアグラムは、心の動機や欲望の違いによって9タイプに分類される。
  • MBTIとエニアグラムは、異なる視点から人間の性格を分析し、自己理解や他者の理解に役立つ。
  • MBTIとエニアグラムは、一定の相関関係があり、それぞれの次元やタイプが関連付けられている。
  • MBTIは16タイプの性格を定義し、エニアグラムは9タイプの性格を定義する。
  • MBTIとエニアグラムを組み合わせることで、自分の性格をより多角的に理解することができる。

MBTIとは-認知機能の違いによって16タイプに分類する性格診断

MBTIとは、マイヤーズ・ブリッグス・タイプ・インディケーター(Myers-Briggs Type Indicator)の略称で、カール・ユングの心理学に基づいて、キャサリン・クック・ブリッグスとイザベル・ブリッグス・マイヤーズの母娘によって開発された性格診断です。

MBTIは、人間の認知機能の違いによって、以下の4つの次元で性格を分類します。

内向(I)と外向(E)

自分のエネルギーをどこから得て、どこに向けるか

感覚(S)と直感(N)

自分がどのように情報を受け取り、理解するか

思考(T)と感情(F)

自分がどのように判断や決定をするか

判断(J)と知覚(P)

自分がどのように生活や行動を組み立てるか

これらの4つの次元の組み合わせによって、MBTIは16タイプの性格を定義します。

例えば、内向・直感・思考・判断のタイプはINTJと表記されます。

MBTIは、自分の性格の特徴や強み・弱みを知り、自己理解や自己成長に役立てることができます。

また、他者の性格の違いを理解し、コミュニケーションや人間関係の改善に役立てることもできます。

エニアグラムとは-心の動機や欲望の違いによって9タイプに分類する人格論

エニアグラムとは、九芒星と呼ばれる9つの角を持つ星型多角形の図形によって、人間の心の動機や欲望の違いによって9タイプに分類する人格論です。

エニアグラムは、1950年代にオスカー・イチャソという精神教師によって作られ、1970年代にクラウディオ・ナランホという精神科医によって発展されました。

エニアグラムは、人間の「本質」が「自我(エゴ)」に歪んでしまうことを理解するものとして体系化されており、以下の9タイプの性格を定義します。

タイプ1:改革者(Reformer)

完璧主義者で、正義や理想を追求するタイプ

タイプ2:援助者(Helper)

人に喜ばれたいという欲求が強く、人に尽くすタイプ

タイプ3:達成者(Achiever)

自分の価値を証明したいという欲求が強く、目標に向かって努力するタイプ

タイプ4:個人主義者(Individualist)

自分の個性や感情を大切にし、美や芸術に惹かれるタイプ

タイプ5:研究者(Investigator)

知識や理解を求めるという欲求が強く、分析的で独立心の強いタイプ

タイプ6:忠実家(Loyalist)

安全や支持を求めるという欲求が強く、信頼できる人や団体に従うタイプ

タイプ7:熱狂者(Enthusiast)

楽しみや自由を求めるという欲求が強く、多彩で冒険好きなタイプ

タイプ8:挑戦者(Challenger)

自分の力や影響力を示したいという欲求が強く、自信やリーダーシップのあるタイプ

タイプ9:平和主義者(Peacemaker)

平和や調和を求めるという欲求が強く、優しくて柔軟なタイプ

エニアグラムは、自分の性格の特徴や強み・弱みを知り、自己理解や自己成長に役立てることができます。また、他者の性格の違いを理解し、コミュニケーションや人間関係の改善に役立てることもできます。

MBTIとエニアグラムの相関関係-異なる視点から補完しあう2つのツール

MBTIとエニアグラムは、ともに人間の性格を分類するためのツールですが、その分類の基準や視点は異なります。

MBTIは、人間の認知機能の違いに着目し、性格を16タイプに分けます。エニアグラムは、人間の心の動機や欲望の違いに着目し、性格を9タイプに分けます。これらの2つのツールは、それぞれ異なる側面から人間の性格を分析し、自分自身や他者の理解に役立ちます。しかし、これらの2つのツールは、完全に独立したものではありません。実は、一定の相関関係があることが研究によって示されています。

MBTIとエニアグラムの相関関係を調べた研究によると、以下のような傾向が見られます。

  • MBTIの内向(I)と外向(E)の次元は、エニアグラムのタイプ7(熱狂者)とタイプ9(平和主義者)と最も強い相関を示します。タイプ7は外向的で多彩で冒険好きなタイプであり、タイプ9は内向的で優しくて柔軟なタイプです。MBTIの内向型はタイプ9に、外向型はタイプ7になりやすいと言えます。
  • MBTIの感覚(S)と直感(N)の次元は、エニアグラムのタイプ5(研究者)とタイプ6(忠実家)と最も強い相関を示します。タイプ5は知識や理解を求めるタイプであり、タイプ6は安全や支持を求めるタイプです。MBTIの感覚型はタイプ6に、直感型はタイプ5になりやすいと言えます。
  • MBTIの思考(T)と感情(F)の次元は、エニアグラムのタイプ1(改革者)とタイプ2(援助者)と最も強い相関を示します。タイプ1は完璧主義者で正義や理想を追求するタイプであり、タイプ2は人に喜ばれたいという欲求が強く人に尽くすタイプです。MBTIの思考型はタイプ1に、感情型はタイプ2になりやすいと言えます。
  • MBTIの判断(J)と知覚(P)の次元は、エニアグラムのタイプ3(達成者)とタイプ4(個人主義者)と最も強い相関を示します。タイプ3は自分の価値を証明したいという欲求が強く目標に向かって努力するタイプであり、タイプ4は自分の個性や感情を大切にし美や芸術に惹かれるタイプです。MBTIの判断型はタイプ3に、知覚型はタイプ4になりやすいと言えます。

これらの相関関係は、MBTIとエニアグラムがそれぞれ異なる視点から人間の性格を補完しあうことを示しています。MBTIは、人間の認知機能の違いによって、性格の表面的な特徴や行動傾向を分析します。エニアグラムは、人間の心の動機や欲望の違いによって、性格の深層的な特徴や成長の方向性を分析します。MBTIとエニアグラムを組み合わせることで、自分の性格をより多角的に理解することができます。

MBTIとエニアグラムに関する実体験エピソード

ある日、仕事でチームメンバーとのコミュニケーションがうまくいかなかったことがありました。私はINTJタイプなので、感情よりも論理的なアプローチを好みます。しかし、相手は感情的な側面を重視していました。

エニアグラムの知識を活用して、私は相手のタイプを理解し、適切なアプローチを見つけることができました。感情的な共感を示すことで、コミュニケーションが改善されました。

次にエニアグラムに興味を持ちました。エニアグラムは、9つの基本的な人格タイプを分類し、それぞれの特性や行動パターンを理解するのに役立ちます。私は自分がタイプ5(知識欲旺盛で内向的)であることを発見しました。これは私のMBTIのINTJタイプと一致していました。

MBTIとエニアグラムの相関関係 自分の性格を深く理解するための2つのツールまとめ

MBTIとエニアグラムの相関関係は、自分の性格を深く理解するための2つのツールとして、異なる視点から補完しあうことを示しています。

MBTIは、人間の認知機能の違いによって16タイプに分類する性格診断です。

エニアグラムは、人間の心の動機や欲望の違いによって9タイプに分類する人格論です。

これらの2つのツールは、それぞれ異なる側面から人間の性格を分析し、自分自身や他者の理解に役立ちます。

しかし、これらの2つのツールは、一定の相関関係があることが研究によって示されています。

MBTIとエニアグラムを組み合わせることで、自分の性格をより多角的に理解することができます。

 

ABOUT ME
執筆者・監修者
2015年から心理学を学習。心理カウンセラー資格取得。 現在はMBTIについて専門とする「MBTI MAGAZINE」を運営中。 自身のMBTIの診断結果はINFJ(提唱者)